Redisがエージェント向け文脈・メモリ基盤「Redis Iris」を提供開始

Redisは5月18日、エンタープライズ向けにエージェントが必要とする文脈とメモリを提供するプラットフォーム「Redis Iris」を発表しました。人間の問い合わせを前提に作られた従来の検索・RAG基盤では、エージェントが生成する大量のデータ要求に耐えにくいという課題に対応します。
同社は、エージェントが人間よりはるかに多くのリクエストを出すため、バックエンドにかかる負荷が構造的に増えると説明しています。
Irisはデータ取り込み、セマンティックアクセス、エージェントメモリ、キャッシュを一体化する5つの構成要素で提供されます。
データ取り込みの「Redis Data Integration」はリレーショナルDBやデータウェアハウス、ドキュメントストアの変更を継続同期する機能を備え、OracleやSnowflake、Databricks、Postgres向けコネクタに対応します。
文脈取得の「Context Retriever」では、pydanticモデルでビジネスデータのセマンティックモデルを定義すると、RedisがMCPツールを自動生成し、エージェントが直接クエリできます。
アクセス制御はサーバー側で行い、従来のRAGから「エージェントがデータを引き出す」方向へ反転した設計だとしています。
「Agent Memory」はセッションをまたいで短期・長期の状態を保持し、毎ターンの再推論を減らします。
ストレージエンジンの「Redis Flex」はデータの99%をSSD、1%をRAMで扱い、ペタバイト規模の検索をサブミリ秒の低遅延で実現するとしています。
さらに「Redis Search」と「LangCache」で検索とセマンティックキャッシュの基盤を整え、モデル呼び出しの重複削減を狙います。
市場ではRAGインフラからハイブリッド検索への移行や、自社構築の検索スタック増加が進む一方、アナリストは「エージェントにはガバナンスされた最新の低遅延文脈が必要」と指摘しています。
RedisはIrisをSnowflakeマーケットプレイスで提供し、既存のMongoDBやOracleなどを基幹データとして反映・キャッシュする立場を示しました。
医療領域の実運用例として、Mangoes.aiはRedis上で検索、メモリ、セッション状態を一体運用し、複雑なセッションでの文脈保持に動的メモリが適合すると述べています。

参照元:2026/05/19 「Context architecture is replacing RAG as agentic AI pushes enterprise retrieval to its limits」 https://venturebeat.com/data/context-architecture-is-replacing-rag-as-agentic-ai-pushes-enterprise-retrieval-to-its-limits

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