不動産テック企業のZillowは、VB Transform 2026でエンジニアリング責任者のトビー・ロバーツ氏が、AIの投資対効果(ROI)が成立する条件を説明しました。
同社では顧客のやり取りが電話画面からローン担当、さらに不動産エージェントへと段階的に移り、数か月や数年に及ぶことがあります。
ロバーツ氏は、単一のチャットボットでは会話の文脈を引き継げないため、取引の流れ全体をまたいで文脈を保持する「持続的なコンテキスト層」が必要だと述べました。
データ整備は最初の取り組みとして進めたものの、難題は次の画面に現れた際も顧客がどこにいるかを記憶し続ける仕組みだとしました。
またZillowは汎用モデルに頼るのではなく、Zestimateなどの学習履歴を背景に小規模で用途別に微調整したモデル群で構成する独自のアーキテクチャを構築しました。
同社は内部でGleanと並走させ、同社のGleanエージェントを本番で多数稼働させて反復作業を処理していると説明しました。
GleanのMCPゲートウェイにより、財務や法務、マーケティングが同じ連携を個別に作り直す手間を一度に集約できる点を強調しました。
さらに、モデルルーティングで大半のタスクをより安価なモデルへ振り分け、事前計算した文脈でエージェントがトークンを使って文脈を組み立てる時間を減らすことでコストを抑えるとしました。
ロバーツ氏はAI導入による「出荷コード40%増」を裏付けるDORA指標の基準値は、AI推進後ではなく導入前から整備していたと述べています。
加えて、規制対象のデータでは権限継承だけに頼らず、厳格なルールとコンプライアンスの常時確認を重ねる必要があると指摘しました。
参照元:2026/07/21 「At VB Transform 2026, Zillow’s engineering chief said AI ROI numbers only hold up if you measure before you build」 https://venturebeat.com/data/at-vb-transform-2026-zillows-engineering-chief-said-ai-roi-numbers-only-hold-up-if-you-measure-before-you-build
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