米証券法1933年のルール144Aを通じ、データセンター開発事業者や関連会社が資金調達を拡大しています。
ルール144Aは、登録不要で私募債を再売買できる「セーフハーバー」を提供し、洗練された機関投資家が売買できる市場を実質的に作ります。
6月だけでも上場データセンター開発会社が少なくとも3社、2回目や3回目の調達として144Aを利用したと報じられています。
市場規模は投資適格部分だけで約3.5兆ドルと推計され、今年の144A債の販売額は4480億ドルで、昨年の総額6150億ドルを上回る見通しです。
メタ・プラットフォームズは昨年10月、Blue Owlとのジョイントベンチャーを通じて「Beignet Investor LLC」から144A債を発行し、リッチランド郡(ルイジアナ州)のデータセンター開発資金として270億ドルを調達しました。
同債はPimcoが約180億ドルを購入し、複数の運用ファンドなどへ配分したとされています。
その後、TeraWulf、Cipher Mining、Applied Digitalなども追随し、Dealogicデータでは2025年5月以降に26件で719億ドルを発行しています。
ルール144Aが選ばれる背景には、SPVや子会社を使う開発案件で実績が乏しく、従来のプロジェクトファイナンスでは融資が難しい場合があることが挙げられます。
債券は完成後のテナントのキャッシュフローで裏付けられるため、機関投資家が購入しやすい仕組みになっています。
また、JPMorganのデイビッド・デ・ボルが「より高いレバレッジを確保しやすい」と説明しており、借入がプロジェクト費の90〜95%に達する例もあるとされています。
一方で私募のため開示が限定され、指数連動投資家の対象外になるなどの制約もあります。
さらに、一部の社債は投資信託経由で個人向けの資金にも広がっているため、案件が悪化した場合の監視強化につながる可能性があります。
参照元:2026/07/09 「AI Borrowers Tap a $3.5 Trillion Market Hiding in Plain Sight」 https://www.theinformation.com/articles/ai-borrowers-tap-3-5-trillion-market-hiding-plain-sight
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